住まいのブログ

「タワーマンション選びは〇〇に注意!」(後編)

こんにちは。まなびのステーション アドバイザーの【たかやま】です。

本日は、前編に続いて“タワマン大解剖”後編ということで、タワーマンションを“購入”する時の物件選びのポイント、注意すべき点について解説します。

 

前編は子育ての観点から見たタワーマンションへの評価についてお話しています。

こちらにリンクを貼っておきますので、是非そちらもご覧ください。

 

「タワーマンションでの子育ては〇〇に注意!」(前編) - まなステ (manabi-station.jp)

 

さて今回は、“不動産としての価値に影響が出かねないので、コレだけは頭の片隅に入れておいて”というタワーマンション注意事項を取り上げます。

 

【タワマン選びに際して注意すべき3つのポイント】

①高い管理費

②修繕積立金の上昇リスク

③管理組合の運営リスク

 

「注意すべきポイント①高い管理費」

タワマンといえば共用施設やサービスが充実している物件が多いですが、その裏返しで管理費が高くなる傾向にあります。

平成30年度の国交省の調査によれば、マンション1戸あたりの管理費相場は、3階建以下のマンションで月額約15,000円、対してタワマンは月額約25,000円と言われています。

月額10,000円の違い。 豪華な共用施設を堪能できて、便利なサービスも享受できるなら1万円の価値あるでしょう、と素直に思えれば良いですが、仮に10年間住むとしたら総額120万円になりますし、月額10,000円の支払いの差というのは、足元の0.4%とか0.5%という金利水準のもと35年ローンを組むと仮定した場合、借入額にして400万円の違いに相当します。決して無視できない数字です。

「注意すべきポイント②修繕積立金の上昇リスク」

今現在2022年というのは、タワマンブームの最初のピークと言われる2007年から約15年が経過したタイミングでして、この竣工15年目を目処に多くのタワマンが大規模修繕工事を迎えると予想されています。

ここで懸念されることは同時に、修繕積立金不足の問題が表面化してくる可能性があることです。

実際、既に多くのタワマンで修繕積立金不足が指摘されていて、先週読んだ経済雑誌「週刊エコノミスト」にも、大規模修繕工事のコストはこの10年で1.5倍の水準になっていて、今後、タワマンでは70㎡の住戸で1㎡1,000円、つまり月額70,000円まで修繕積立金が増額する可能性もある、なんて書かれていました。

特にいわゆる「水もの」、たとえばプール、大浴場、ジャグジー等が付いている場合、そもそも管理費が高くなってしまうし、先々の修繕費も跳ね上がるリスクがありますので、注意が必要です。

管理費、修繕積立金が高額になると、住んでいる本人の費用負担としてもキツイですし、将来売却する時の流動性にも影響します。

 

「注意すべきポイント③管理組合の運営リスク」

タワマンは基本的に住戸数が多くて、その分、普通のマンションに比べると、居住する方々の属性がバラバラになりがちです。

これは、タワマン上下階の間で発生する、タワマン内格差のことだけを言っているのではなくて、外国人の方が投資用で購入していて、物件オーナーが実際に居住していないケースが多いよってこともイメージしています。

仮に〇〇号室で管理費の滞納発生!でもオーナーが海外にいるから連絡とれない、普通にあり得ます。もし管理費の滞納があちらこちらで、しかも何ヶ月も続いてたら、管理組合の運営に支障をきたしかねません。

また、マンションの管理組合として重要な意思決定をしたい。しかしながらオーナー間の意思疎通が難しくて管理組合として合意形成もままならない。こうなってしまったら、マンション管理・運営は健全には行われないでしょうし、マンションの資産価値も毀損してしまうでしょう。

残念なことに、不動産業者の方からこうしたネガティブな話を積極的にしてくれるということはあまりありません。

不動産業者は原則購入して欲しいと思っていますからね。

 

『リスクを回避するための策』

中古物件であれば、「管理に関する重要事項報告書」を入手し、チェックしましょう。

これを見れば、SUUMOなど一般サイトでは得られない情報を入手できます。

具体的には、管理費の滞納状況や、管理組合の収支状況、大規模修繕工事に関する情報などで、 プロの方でなくとも、目を通せばそのマンションの足元の状況はざっくり把握できるはずです。

他に理組合の総会の議事録なんかもあると、尚良いですね。

これらは不動産業者にお願いすれば入手できるので、可能なら、内見と同じタイミングで内容確認ができるよう手配をお願いしてみるとよいでしょう。

「まずは物件そのものを気に入るかどうかが先決」ということであれば、まずは内見してみて、物件そのものを気に入った段階で手配をお願いするのもアリだと思います。

内容確認については、不動産業者に丸投げするのではなく、必ずご自身の目で中身をチェックすることをおススメします。

そして、疑問に思ったことは、遠慮せず不動産業者に質問・確認しましょう。

新築物件の場合は、購入検討時点ではこれらの資料が存在しないので、判断が難しいことが多いです。

ただ、仮に新築物件を購入した場合であっても、入居した後、定期的に物件管理や管理組合に関するそれらの資料をチェックするべきだと思います。

本日お話したポイントを意識してリスクを回避できれば、眺望、充実した共用施設・サービス、セキュリティ、ステータス感・・・皆さんもご存じのとおり、タワマン生活において享受できるメリットは沢山あります。

資産価値が落ちない、悔いのないタワマン選び、充実したタワマンライフのため、是非意識してみてください。

本日は以上です。 また、何かご相談事項があれば、以下のメールアドレスもしくは掲示板でいつでもご連絡ください。

 

mail: manabi-station@rbc-cop.com

 

掲示板:住まいとまなびの掲示板 - 「教育」と「不動産」の情報共有のためのコミュニティサイト (manabi-station.jp)

 

関連動画:#20タワマン大解剖 <後編:物件編> タワーマンション選びは〇〇に注意!【教育 × 不動産】 https://www.manabi-station.jp/blog/blogvideo/advisor6-3/
#20タワマン大解剖 <後編:物件編> タワーマンション選びは〇〇に注意!【教育 × 不動産