住まいのブログ

「タワーマンションでの子育ては〇〇に注意!」(前編)

こんにちは。まなびのステーション アドバイザーの【たかやま】です。
今回は「タワーマンション大解剖」ということで、私なりの切り口で、子育ての観点からタワーマンションを概観していこうと思います。

先日たまたまたま入った本屋で「タワマンの末路」って見出しを付けた雑誌があったので、つい手に取りました。
タワーマンションって、それこそ僕が社会人になる前からずーっと、注目を浴び続けてますよね。 不動産に関するネット記事をそれとなく見ていても、やっぱりタワマンに関するものが多いような気がするし、それだけ皆さんの関心が強いってことなんでしょう。

一方で、私自身が過去タワーマンションに住んでいた経験や多くのお客様からタワーマンションに関する様々な相談を受けてきた中で、ずっと感じていたことがあるんです。
「タワーマンションの便利過ぎるともいえるそのサービスは、子どもの教育上、悪影響にもなりかねないな」って。 ということで、タワーマンションでの子育て懸念点を以下に4つ挙げて事例を出しながら説明いたします。

  1. 施設が充実しているが故に外出が億劫になり、外遊びが減る
  2. 歪な優越感が原因で、ハングリー精神・思いやりが育たない
  3. 過剰なサービスに慣れてしまい、自発的なサービス精神が育たない
  4. 高所平気症による慎重さの欠如

※後編では、タワーマンションの物件としての価値、メリット・デメリットについて話す予定ですので、そちらも楽しみにしていてください。

<1. 施設が充実しているが故に外出が億劫になり、外遊びが減る>

まず、タワマン生活あるあるの1つ目が、タワマンから出るのが億劫になる、ということ。
タワーマンションの共用部って、どんどん豪華になっていってるイメージがあって、 最近のタワマンは、キッズルームはもちろん、シアターやライブラリー、時にプールまで付いていたりしますよね。
こうなると、タワマンの中で遊びが完結しちゃうので、子どもが外遊びする機会が減ってしまう可能性があります。

実際、集合住宅と一戸建に住む子どもの外遊び時間を比較すると、やっぱり集合住宅で、特に6階以上の高層階に住む子どもの方は1日あたり約35分、外遊びの時間が少ないという研究結果があるようです。
子どもの心身の成長にとって、外遊びが果たす役割というのは計り知れません。体力作りだけでなく、自然との触れ合いや、初めてのお友達との出会いなど、未知の遭遇に溢れていて、それらが子どもの身も心も育みます。
慶應大学の発表によれば、日光は近視を防ぐのに効果的で、1日2時間の外遊びによって近視を抑制できるとも言われています。これは結構色んな眼科のホームページでも紹介されていて、どうやら確からしいです。
子どもの目にも影響を及ぼしかねない、となれば、いよいよ無視はできません。

また、外に出るのが億劫ということは、つまり散歩に行くのが億劫になるという側面もあって、タワーマンションの20階以上に住む子どもは、生き物・ペットを飼うことを嫌がってしまう、 ということを懸念した研究結果もあったりします。
我が家なんかは、本当にずーっと子どもとワンちゃんが一緒に育っていて、ワンちゃんといたからこそ子どもの思いやりが育っていると考えているので、個人的にも見過ごせない点です。

<2. 歪な優越感が原因で、ハングリー精神・思いやりが育たない>

次に、あるある2つ目ですが、タワマン内における格差意識です。
非常に残念ですが、子どもの間でタワマン格差に起因するイジメが生まれているという話を、実際に保育の現場で仕事をしている知人に聞いたことがあります。匿名の掲示板でそうした悩みを目にしたこともあります。
もし、こんなことが起ころうものなら、歪んだ優越感が、子どもの中でハングリー精神が育つのを阻害してしまうでしょう。

<3. 過剰なサービスに慣れてしまい、自発的なサービス精神が育たない>

そして3つ目が、親切過ぎるコンシェルジュサービス。別にコンシェルジュは何も悪くないどころか、むしろ素晴らしいサービスですよね。
ただ、そうしたサービスに慣れてしまった子どもが自分でドアを開けることをしなくなっている、という懸念の声が、実際に保育の現場から上がっているんです。
皮肉としか言いようがないのですが、マンション側のサービスが良過ぎる結果、子どもの自発的なサービス精神・奉仕の心が育たないということが起き得るようです。

<4. 高所平気症による慎重さの欠如>

最後にタワマンあるある4点目が、「高所平気症」です。 この「高所平気症」という言葉、ご想像のとおり「高所恐怖症」から派生した言葉ですが、高所恐怖症の私には信じられない、嘘のようなホントの話。
タワーマンション高層階での生活に慣れてしまうと、高い所に慣れてしまって、子どもの中で「高さ」の感覚が育たなくなっちゃう。 結果として、慎重さが欠けてしまう、ひいては子どもが普通に持つべき普通の感覚を持てなくなるリスクがあるのではないかと思っています。

繰り返しますが、タワーマンションを否定したいという意図は全くありません。
私も過去タワマンには住んでいましたし、そのメリットは良く理解しているつもりです。

逆に言えば、上記の点でお伝えしたことを、日頃からご家庭で意識され、適切にフォローできれば問題ないということです。
たとえば、「外遊びが減っているな」と、ふと気づいたら、意識的に外の公園に連れ出してあげる、とか、エントランスでは、必ずコンシェルジュより先に子どもにドアを開けるよう教える、とか。
そうした意識がご家庭にあれば、住まいがタワーマンションの高層階だろうが何だろうが、子どもはしっかりと育つでしょう。やっぱり子どもが健やかに成長できてこその住まいだと思うので、是非、意識していただきたいな、と思う次第です。

また、何かご相談事項があれば、以下のメールアドレスもしくは掲示板でいつでもご連絡ください。

mail: manabi-station@rbc-cop.com

掲示板:住まいとまなびの掲示板 - 「教育」と「不動産」の情報共有のためのコミュニティサイト (manabi-station.jp)

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