住まいのブログ

子育て世帯にとって「購入」と「賃貸」、どっちが良い?

子育て世帯が住まい探しをスタートするにあたって、まず最初に考えるのが、「購入」「賃貸」、どっちが良いんだろう、ということですよね。

 

これ永遠のテーマだと思います。

 

結論から言うと、住む価値観次第だと僕はそう考えています。

 

この「購入」と「賃貸」どちらが良いか、というテーマについては、YouTubeもそうですが、ネット、不動産会社の販売現場、などなど既に数えきれない程議論されていますが、個人的には結構ポジショントークが多いかと思います。

 

・家を販売することを生業とする達は、「賃貸は、毎月家賃を捨てているのと同じですよ」なーんて言うだろうし、

・家を賃貸することを生業とする達は、「えー、今の上がり続けている相場で買うんですか!?」と言うが多いかなと。

 

 

僕のお客様にも、 「結局、家を買って住宅ローンを払うのと、家賃を払い続けるのって、どっちが得なの?」 というように、金銭面での損得について聞かれる方が多いのが実情です。

金銭面の損得について質問が多いのですが、この質問に、明確に答える、断言することが非常に難しいんです。

なぜなら、金利も相場価格も絶えず変わっていく可能性がありますし、いつまでその家に住むかもわからないからです。

何より、購入か賃貸、都合の良い回答を導くにあたって、計算するうえで前提条件を調整できてしまうという事情もあります。

条件設定をちょちょっと変えてしまえば、答えも変わってしまうということがあります。

なので、僕としては、考えても明確な結論の出ない金銭面からではなく、それ以外の観点、子育て視点やその他定性面から、購入と賃貸、それぞれの特徴をお伝えしたいと思います。

 

ここから先、購入用の物件を「分譲」、賃貸用の物件を「賃貸」と表現させてください。

 

「分譲」のメリット・デメリット

 

まず、ファミリー世帯にとって、分譲だと選択肢が多くなるというメリットがあります。

ファミリー向けの面積帯・間取りの物件は、分譲用として市場に供給されることが多いため、住まい探しをする際、広さと間取りの選択肢が豊富になる、ということです。

 

あと、よく言われるのが、分譲、つまり所有する住宅であれば、原則として自由にリフォームすることができるため、ライフスタイルの変化やその時の希望に応じて、住み心地を高めることも可能ということです。

その他、意外に知らない方もいるかもしれませんが、物件のグレード、仕様も分譲と賃貸とで変わることが多いです。

分譲の方が、賃貸に比べてグレードが高くなる傾向にあります。

不動産業界には、「分譲仕様」「賃貸仕様」という言葉があるくらいで、分譲と賃貸との間で、グレード・仕様に差をつけるのが一般的なんです。

このあたりを意識しながら物件を見てみると、その違いがわかると思うので、こだわりがある方は要チェックです。

その他、分譲では、住宅ローンを借りて分譲物件を購入する場合は団体信用生命保険が付いてくるのは安心感がある、ということでした。

まぁこれは生命保険で代替することができますし、団体信用生命保険の特約内容によってはローン借入の金利上乗せもあったりするので、きちんと条件比較して判断する必要があります。

 

分譲のデメリットは、想像に難くないと思いますが、簡単には住み替えができないということに尽きます。

リフォーム工事では対応できないほどに、ガラッと住環境そのものを変えたいと思っても、都度、売却活動に伴う時間とコストが大きく発生してしまう。

住宅ローンを組まれて購入する場合は、金融機関などからの借入金の返済も必要になるため、尚更大変です。

昨今のコロナ禍を経て、お仕事や子どもの教育上の都合によって、ご家族で郊外や都心以外に移住する方が増えています。もし、ご家庭の方針で、目先数年以内に大きな移動を見込まれている場合などは、たとえ住まいを探すにしても、賃貸にしておいた方が後々楽でしょう。

 

「賃貸」のメリット・デメリット

 

賃貸については、メリット・デメリットが、概ね分譲の場合の逆と考えた方がイメージしやすいです。

先程お話した分譲の特徴の逆ですから、

 

・ファミリー向けの物件の選択肢が少ない。

 

・仕様、グレードが相対的に低い。

わかりやすい部分では、トイレにウォシュレットが無いとか、賃貸だと築古物件ではないのに、結構あります。家賃20万円の物件とかでもです。

わかりにくい部分では、キッチンの天板に使う素材の高級感が劣るなどがあります。

 

・一方で、住み替えはラク。

賃貸借契約の期間は1~2年が一般的ですので。

僕も家を新築している間、1年間だけ住める賃貸を探していたことがあって、その点手離れが良いことは実感済です。

 

あと、賃貸には「原状回復義務」というのがあるので、ここには注意が必要です。

部屋を借りた時の状態に戻してから、オーナーに返す義務がある、ということです。

子育ての過程においては、絵を貼ったりするのに画鋲や釘を使って壁に穴を空けることもあるでしょうし、子どもの身長が伸びるたびに、壁や柱に「〇〇センチ」みたいな印を付けたりしますよね。

何を原状回復しなくちゃいけないのかを把握するために、賃貸借契約の内容にも心を配っておかなくちゃいけません。

 

あとはペットについても注意が必要です。

ペットの飼育に制限がある物件が多過ぎて、これは本当に困りました。

ペット不可だったり、1匹までしか飼えない、というケースが多いですね。

 

以上が「分譲」と「賃貸」の比較になります。

 

繰り返しになりますが、価格相場を余程逸脱している物件でない限り、数字上の変数が多くなります。

金銭面だけのメリット・デメリットを比較し、分譲か賃貸か、答えを出すことは、実は非常に難しいです。

 

そのため、まずは、子育て方針・家族のライフスタイルに関する展望を定めて、それを踏まえたうえで、金銭面の比較に移るというのが、分譲か賃貸か検討する正しいプロセスなんじゃないかと思います。

その方が、検討途中で後戻りもなく、結果的に効率よい家探しになると思います。

 

また何かご相談事項があれば、以下のメールアドレスもしくは掲示板でいつでもご連絡ください。

 

mail: manabi-station@rbc-cop.com

 

掲示板:住まいとまなびの掲示板 - 「教育」と「不動産」の情報共有のためのコミュニティサイト (manabi-station.jp)

 

参考動画:#6 どっちが良い? 子育て世帯にとって購入or賃貸 https://www.manabi-station.jp/blog/blogvideo/%ef%bc%836/