住まい探しをする際の重要ポイントの1つが「間取り」です。
そして、その中でも特に重視するのが、リビングですよね。
ファミリー層だと、「最低14畳は欲しい」とか、「日当たりは確保したい」とか、求めるものが多くなりがちですが、家族が一番長く滞在する空間になるでしょうから、こだわりを持つことは当然です。
さて、その重要なリビングですが、2階建以上の戸建、あるいは、メゾネットマンションを検討する際、1階に配置するのか、2階に配置するのか、きちんと検討したことはありますか?
僕がこれまでお客様に接してきた経験上、「リビングは1階!」と思い込んでいる方が多いように感じます。
理由としては幾つかあるんでしょう。
そもそも、世に出回っている住宅に1階リビングのものが多いので、それに馴染んでしまっている、ということもあるでしょうし、 リビングで寛ぐためにわざわざ階段を上がらなくてよい、1階なら買い物した時の荷物をすぐにリビングに置くことができる、というのも、その理由でしょう。
そんな中、よく見るのが次のようなケース。
たとえば東京のような、土地面積・広さが限られたエリアで住まい探しをする場合、そして、「駐車場は、屋根つきのガレージにしたいんだよなぁ」という希望がある場合、ちょっと困った問題が出てきます。
それは「建ぺい率」です。
「建ぺい率」とは、敷地面積に対する建築面積(=建物を真上から見た時の面積)の割合のことでして、建築基準法上、土地毎にこの割合が決まっているんです。
たとえば、建ぺい率60%とあれば、残り40%のスペースには建物を建築してはいけない、ということなんです。勿体ないですけど。
こうなると、屋根付きの駐車場ガレージは建物として扱われるので、狭い土地の中においては、このガレージは建物の1階部分に持ってくるしかなくなるんです。
結果として、リビングの面積を確保するためには、2階に持って来なくてはいけません。
こうなった時、「リビングは1階」と思い込んでいる方は、「じゃあ、広い土地が出てくるまで待ちます・・・」となりがちです。
でもその土地、いつ出てくるんですか?
広い土地が出てきたとして、予算内に収まりますか?
こうやって、新たな住まいを見つけるチャンスを逸してしまうが多いのが実態です。
では、どうすればいいのか。
エリア・予算・床面積で納得できそうな物件があったら、「2階リビングで本当にダメなのか、実は自分の家庭には合っているんじゃないのか?」ということも考慮いただければと思います。
子育て世帯にとって2階リビングは一考の価値アリだよ!というポイントを3つ紹介します。
2階リビングのメリット3点
①リビングの日当たり・風通しが良いこと
当然、1階より2階の方が抜け感が出てくるので、リビングの日当たり・風通しが良くなります。
よく、リビングが2階・子ども部屋が1階にあると、子どもが部屋に籠ってリビングに来なくなるのでは?という不安を持たれる方がいらっしゃいますが、そんなことないと思います。
現に、我が家は2階リビングですが、子どもはずっとリビングにいます。
我が家では、リビングに子どものスタディスペースや本棚を設置してあるので、子どもは寝る時以外ほぼ全てリビングで過ごしており、部屋に籠ってしまう心配はありません。
何より、日当たりや風通しが良い気持ちの良いリビングには子どもに限らず、家族皆が集まってきます。
②バルコニーの設置
2階リビングの家では、そもそも敷地に余裕があまり無いケースが多いために、1階に庭を設けることができません。
しかし、2階のリビングに繋げて設置するバルコニーは、実はかなり有用です。
1階と違って、プライバシー感のあるアウトドアリビングになるんです。
我が家のケースでは、バルコニーにハンモックを置いて休んだり、たまに子ども達でテントを張ってキャンプごっこをしたり、夏にはゴムプールに水を溜めて遊んだりしています。
2階で、尚且つルーバーで目隠しもしてあるので、外部の目線を気にすることなく遊いだり、寛いだりできるのは大きな魅力じゃないでしょうか?
③リビングがスッキリ状態
我が家のメンバーも、基本的にはリビングで過ごす時間が一番長いのですが、1階に子ども部屋があると、子どもが学校や幼稚園から帰ってきて、いきなりダラッとすることがありません。
帰ってきてすぐ、リビングで休む前に、カバンなど荷物を自分の部屋に置いて、そこで着替えてからリビングに移動するため、リビングにカバンとか、脱ぎ捨てられた制服がそのまま放置されたりしないんです。
子どもだけでなく、大人にも同じことが言えます。
これ、どのサイトを見ても書いてませんが、我が家が実際に2階リビングの家に住んでみて、「これいいな!」と思ったことなんです。
あとこれは豆知識ですが・・・ 2階にリビングがある場合は、1階に主寝室や子ども部屋が配置されることで、必然、1階に壁や柱が多くなります。
結果、構造的に安定する、つまり、耐震性が高まる、というメリットもあったりするんです。
「リビングは1階が良い」という先入観を一回脇に置いて、実は自分の家庭には2階リビングの方が適しているかも?という可能性を、是非一度探ってみてください。
住まい探しも教育も、先入観が一番の敵、後悔の元になりかねません。
また、何かご相談事項があれば、以下のメールアドレスでいつでもご連絡ください。
mail: manabi-station@rbc-cop.com
参考動画:#9 リビングは1階?それとも2階? https://www.manabi-station.jp/blog/blogvideo/advisor78-2/